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電池が切れるまで
『電池が切れるまで』 すずらんの会 ★★★★★



「命はとても大切だ/人間が生きるための電池みたいだ(中略)だから 私は命が疲れたと言うまで/せいいっぱい生きよう」
小児ガンで入退院を繰り返していた少女が、亡くなる数ヶ月前に書いた詩「命」をはじめ、子ども病院で命と向き合う日々を過ごす子どもたちが綴った詩画集。
命の輝き、家族の温もり、感謝の心に満ちた言葉が、生きる勇気と元気をくれると、全国に感動の渦を巻き起こした。
すべての漢字にふりがな付き
(裏表紙より)







長野県立こども病院で時を過ごした、
子どもたちの詩画集。そして、彼らを見守る家族や、看護師や保育士、院内学級の教諭、医師の言葉、退院し成長した当時の子どもたち自身の言葉。

こども病院、と言っても、年齢は幅広い。四歳の子もいれば、高校生の子もいる。
読んでいるうちに、同じ名前が何度か出てくることに気づく。
そして、同じ名前であっても、学年が違っていることもある。
それだけ、彼らの入院生活が長いことを物語っている。

こういった本だから、きっと健気で前向きな言葉を集めたものだろうと思っていたが、読んでみると違っていた。
病気と闘う不安、焦燥、苛立ち、自分のことをうまく伝えられないもどかしさ・・・色々な感情が見える。
しかし、そんな中でも彼らは自分を幸せだと言い、自分よりも長く闘病生活を送る級友たちを慮り、自分には病気が必要だったと神に感謝し、お互いを思いやる。ほんの小さな子どもまで。
小学校3年生の女の子が、100回以上もお見舞いに来てくれたという両親に対して、退院したら何か買ってもらおうと思っていたけれど、反対にしなきゃ、と言う。
高校生の少女は、病気を克服し、その経験を糧にして、「ここよりも厳しくて大変」な「外」で強く生きていく決意をする。
病にあってもそれに押し潰されずに、むしろお互いに心を磨き、ひたむきに生きていく姿に、心打たれた。

後半は、そんな子どもたちを見守った家族やスタッフ、そして詩を書いた当時を振り返る成長した「子どもたち」の言葉がある。
この詩画を書いた子どもたちの中には、退院して成長した子もいれば、亡くなってしまった子もいる。家族やスタッフの言葉を読みながら、それぞれの「命」を想う。
子どもたちの詩画集はもちろんとても心に響くものがあったが、この後半がなければ☆4であった。そのくらい、彼らを見守った人たちの想いに、さらに心打たれた。
あとがきの医師の言葉に、医療の原点を深く考えさせられた。





==============

答えはこの本にはない。読んでいる君の中にある。(トム・ストッパード)






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